okiraku-kiraのブログ

人生折り返し地点。

【若かりし頃の話】4つ目③

さやかちゃんは1番仲の良かった子だけど、家庭環境が複雑すぎて、精神不安定な子だった。
過食と拒食を繰り返していたけど、普段は元気で飛び抜けて明るい。
そんなさやかちゃんの事が気になるタクヤ先輩は、元カノがリストカットや自殺未遂を起こしたりしていたそうで、私の事も随分気にかけてくれた。


さやかちゃんは最終的に、おねーちゃんと暮らす事で落ち着いたが、そのおねーちゃんが彼氏に突き飛ばされて車に撥ねられて植物状態になり、高校を辞めてソープ嬢になった。
おねーちゃんもソープ嬢をしていたので、ツテがあったらしい。
タクヤ先輩は結局フラれてしまったが、その後店の客になり、ストーカーになったらしい。


こばやん先輩は、生まれてからずっと下痢しかしたことがないので
いつか一本くそをするのが夢らしい。


わだっちは喧嘩の延長で事務所を襲撃して、執行猶予中だった。


人生、色々ある。
でもみんなここではそれを笑いのネタにしていた。
皆前を向いて生きてるから、私も頑張ろう!


そう思わせてくれる職場だった。

【若かりし頃の話】4つ目②

久木さんは、4つ上の背の高い超美人だった。
犬の散歩するから、と遅れてきたり、朝起きたらサインペンで眉毛繋げられてたからやすみます!みたいな変人でもあった。
そして、リストカットする人だった。


カッコよくて美人で変人のカッターな先輩は、私に色々教えてくれた。
まず、病院にはいかない事!
変な薬渡されて、ハイになったり気持ちが沈んだりして苦しいらしい。
抗うつ剤のことかな?


そして喧嘩の仕方。
その頃の天保山は、暴走族が活動してた最期の時代で、
スタッフも何人か入っていた。
久木さんの彼氏は昔頭張ってた人で、この辺は治安が悪いから、絡まれた時にどうするか、なんて事も教えてくれた。


社員の金さんは、それを聞いて、
悪い事せな大人になられへんから。
とまじめにサイテーの名言を吐いていた。

【若かりし頃の話】4つ目①

サソリくんとは、もう会う事もなかった。


そして、ヤってよかった。スッキリできた。
私は父のことも、ケンジくんのことも忘れて働くことに夢中になった。


ファーストフード店以外にもバイトを始めた。
ラーメン屋、家庭教師。


そして4つ目にレストランのキッチンで働く事にした。



私達と一緒に、あなたも天保山に骨をうずめてみませんか、、?



そんな求人文句に惹かれたからだ。
レストラン天保山は、家から少し距離があったが、実際とても楽しい職場だった。


覚醒剤所持で、スタッフが何人か芋蔓式に逮捕され、人出不足だったらしいが、
なかった人もやってんじゃないかと思うくらい変な人達が集まっていた。


カズヒロも私より少し先に天保山に入ったスタッフだった。


楽しすぎるこの職場で、調理師免許取得を目指そうと思い、
4つ目のこの職場をメインに働くことにした。